国際理解講座~日本台湾の絆・湾生~
2023年4月10日
皆さんは、「湾生(わんせい)」ということばを聞いたことがありますか?「湾生」は、日本統治時代に台湾で生まれた日本人のことです。戦後、多くの方が日本へ引き揚げましたが、「私にとって故郷は台湾」と懐かしく想いを抱く方がたくさんいらっしゃいます。
「湾生」は、現在における良好な台日関係を支える重要な支柱です。ご高齢となり、語り継ぐ方が少なくなっている今、台湾文化交流会in鹿児島との共催事業として、「国際理解講座~日本台湾の絆・湾生~」を開催し、60名の皆さんにご参加いただきました。
講座では、映画監督である林 雅行監督のあいさつから始まり、ドキュメンタリー映画「湾生いきものがたり」を鑑賞しました。20名を超える湾生の方々のインタビューは、楽しい幼少時代、空襲、疎開、引揚げ、戦後日本で感じたギャップ、貧しい生活など、私たちの想像以上に激動の人生であり、いかに台湾への郷愁の想いが強いかを感じるものでした。
鑑賞後は、林監督と鹿児島在住の湾生お二人を交えたトークショーを行いました。撮影のきっかけや、台湾での思い出、現在の台湾やこれからの台湾に対する想い、撮影の裏話など、様々な想いの詰まったお話は時間が足りないほどでしたが、生のお話を聞ける貴重な機会となりました。
講座を終えて、参加者からは「湾生の方一同に台湾の思い出がすばらしいものであったことを語ってくださったことに心が熱くなりました。」や、「台湾と日本人の歴史の一コマを知る、素晴らしい企画でした。」などの声をいただきました。
日本ではあまり馴染みのない「湾生」。今回、ドキュメンタリー映画とトークショーを通して、初めて学ぶ歴史の事実ばかりでしたが、これからの日本と台湾の絆を深めるきっかけとなれば幸いです。
あなたにとっての故郷とは??